きみこいし

両親死別・未成年遺児のグリーフワーク体験記

期間限定「死別体験を哲学する会」
毎週土曜14:00-16:00 川崎にて開催中

きみこいし
since 2018.5.2 C. Hiro Meguro.
【告知】2018年8月17日(金)20:00
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興味有・創作仲間作り・想いや心の中を形に・上達技術
詳しい人から話を聞いて知識を深めたり
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画材はコピックと色鉛筆を持っていきます。
わからないことがあれば聞いてください。
当日は宜しくお願いします!

死別後の再婚を第三者視点で見る・前編

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叔父の内縁だった女性は叔父の死後、夫だった彼の位牌を手離し再婚した。
耳を疑った。正直言っていい気はしない。夫婦間の愛情なんてその程度の物か。
落胆した。感じの良い女性だっただけに尚更ショックだった。
私が両親とその女性を比べてしまったからだ。
父は妻の死後、ずっと独りだった。居酒屋商売もあって酒は手放せない。
死別悲観はアルコール依存症を誘発する。
死因は肝硬変。妻が亡くなって14年後のことだった。
晩年は鬱を患い精神苦を味わう。無残な最期だった。
彼の本心は知る由もないが妻との死別は相当堪えたに違いない。
それでも客商売は続けていかねばならない。悲しんでいる暇はない。
人間は流動的に行き来する。だからこそ出会いがある。
父親もいつでも新しい奥さんをむかえることはできたはずだ。
しかし彼は妻の死後もひとりを貫いた。
良い相手がいるならいつでも結婚してくれてかまわなかった。
私は母を恋しがっていたから。父が結婚すればその穴埋めになる。
自分勝手な理由だが本心だ。父の幸せを望む傍らで私は自分の幸せを願った。
だから子供時代はとても寂しかった。けれど同時に感謝もしている。
父親は私の誇りだった。ひとりを貫く意志は並大抵のことではない。
今にして思えば再婚しなかったことが有難いことだと思う。経済面も含めて。

しかし叔父夫婦は子供がいない。

血の繋がりがない他人だからこそ結びつきを強く求める。
そして他人としても割り切ることができる。
死別後に再婚を望むか否かは子供がいるいないに関わらず本人の自由だ。
新しい出発と称して伴侶に依存する人もひる。
子供のためにという名目で結婚する人もいる。
現実を独りで生きるにはあまりにも苦しい。辛い出来事は忘れてしまいたい。
事実から目を背けなければ生きることが出来ない。
しかし、本当に自分も子供も愛し愛される人に巡り合い再出発をする人もいる。
すべてを受け入れ前に進むことを選んだ人たちがいる。
そしてそうありたいと願う人もいる。だから私は死別後の恋愛や結婚は賛成だ。
亡き叔父もまた寡夫であり最期は内縁の妻に看取ってもらった。
妻を亡くし絶望の淵にいた叔父を救ったのは死別後に出逢った女性だった。

だから私は自負する。誰かと共に生きることは決して悪いことじゃない。

看取ってくれたことについては本当に有難いことだ。今でも感謝している。
だから再婚後の後始末に位牌を返してきたことが残念でもあった。
私は裏切られたような感覚に陥った。
しかし死者に固執しては辛いだけ。この世は今を生きている人のもの。
叔父の死後にその女性がどうするかなど彼女の自由だ。
彼女もまた死別し心に深い傷を負った。叔父のことは生涯忘れられないだろう。
位牌を手放すことでけじめをつけた。私はそう考える。
人の心は変わる。本人が望む通りに生きたらいい。
そこに やましい気持ちがなければ負の感情には支配されない。
罪悪感もなく幸せを手にすることができる。そう信じることができればだけど。